ステップ1 Rubyって何?

2011年3月22日、Rubyは日本発のプログラム言語としては初めて日本工業規格(JIS)に制定されました(JIS X 3017)。     
2012年3月31日に締め切られた国際規格承認のための最終投票の結果、Rubyが国際規格ISO/IEC 30170として承認されました。

(1)Ruby(ルビー)とは?

 Rubyとは、島根県松江市在住のまつもとゆきひろさんが考えたプログラミング言語です。ですので、言いかえると方言(松江弁)を話して(書いて)コンピュータを動かすことができるようになったということです。しかもコンピュータの世界は国境などありませんから、この松江弁は日本人だけでなく世界の人たちが自由に話せる(使える)言語になったのです。

 ちなみにRubyという名前は宝石のルビーから名付けられました。なぜ宝石から名付けられたかというと、当時、宝石の真珠(パール)にちなんだPerl(パール)という名前のプログラミング言語がありました(今もあります)。そこでこちらも宝石の名前が良いねという話になりました。なぜルビーにしたかというと、当時のまつもとさんの会社の同僚が7月生まれで、7月の誕生石がルビーだったからです。

(2)Rubyはいつ、どこで生まれたの?

 Rubyは1993年に日本で生まれました。その後1995年にインターネットを通じて一般公開されました。プログラミング言語は外国で作られたものが多いのですが、先にも述べたようにRubyは日本人が開発した日本発のプログラミング言語です。とは言うものの、日本人しか使えないわけではなく世界中の人がRubyを利用することができます。

(3)Rubyは無償(ただ)で使えます

 Rubyは無償(ただ)で手に入ります。使うのも無償です。さらに、もっと詳しくRubyについて知りたい人は、Rubyのソースコード(方言(松江弁)の辞書のようなもの)を手に入れることも可能です。

 Rubyは「オープンソースソフトウェア(OSS)」という種類のソフトウェアです。「オープンソースソフトウェア」の「オープン」とは広く公開しているという意味です。ソフトウェアにはお金を払わないと利用できないものや無償で使えるものがあります。ソフトウェアを大きなくくりとしてとらえるとRubyという言語も1つのソフトウェアとして見ることができます(※)。さらにRubyのソースコードがインターネットに無償で公開されているので、Rubyはオープンソースソフトウェアの1つということになります。

※大きいくくりのソフトウェア
大きいくくりのソフトウェア

 ソースコードを見ることができて、さらに今より良い方法があればそれを提案することも自由です。そしてあなたのその意見が取り入れられることもあります。ですので“ただ”なのにみんなでどんどん良いものに作りあげることができる言語なのです。

(4)Rubyの良いところ

 Rubyを使うことによって、より早く優れたソフトウェアを作ることができます。どのようなソフトウェアでも簡単に早く作れるというわけではありませんが、Java(ジャバ:後で説明します)という言語よりも10倍も早く作れるという有名な話があります。

 Rubyを使うとJavaよりも早く作れるのは、Javaよりも少ない行数でプログラムを作ることができるからです。

 例えば、画面に「Hello,World!」と印字するプログラムを、Javaで作ったものとRubyで作ったもので比較してみます。

  • Javaで作った「Hello,World!」と印字するプログラム
  • public class HelloWorld {
        public static void main(String[] args) {
    	System.out.println("Hello,World!");
        }
    }
  • Rubyで作った「Hello,World!」と印字するプログラム
  • puts "Hello,World!"

 このようにRubyのほうがJavaよりも少ない行数で同じ結果を得ることができます。

(5)Rubyはどんなところで利用されているの?

 Rubyを使って色々なソフトウェアを作ることができます。そしてRubyでできたソフトウェアを使ってインターネットのサイトを作ることができます。ここでは実際に使われている例をいくつか紹介します。これを見るとわかるように、Rubyで作ったソフトウェアは私たちの生活の中ですでに利用されていてとても身近な存在になってきています。

RubyのJIS規格について

 2011年3月22日に日本工業規格(JIS)で、Rubyは日本発のプログラム言語として初めて規格化されました(JIS X 3017)。これは言いかえると、Rubyでプログラムを作る上での一定のルールを作ったということになります。ただしこれは日本国内で通用するルールです。

 これの良い点として、みんながこのルールを参考にしてプログラムを作れば、他人が作ったソフトウェアを組み合わせて使用した場合でも、特別な修正をすることなくお互いを正常に動かすことができるという点があげられます。これによって信頼性もアップし、Rubyによる更なるソフトウェアの開発や利用が進むと考えられます。また、さらには日本国内だけでなく国際的に通用するルールにしようという動きもあります。

使われる場所 名前 特徴
コミュニティサイト ツイッター 「つぶやき」という短い文章を投稿して、様々な人とインターネット上で会話することができます
ショッピングサイト 楽天市場
(my Rakuten)
お店に行かなくても、欲しい商品を探して購入することができます
料理レシピサイト クックパッド 自分が作ったレシピを紹介したり、他の人が作ったレシピを見ることができます。また、色々な人と料理についてインターネットを通して会話することができます
飲食店情報共有サイト 食べログ 飲食店のランキングやクチコミ情報など、お店の評判を見ながら行きたい飲食店を探すことができます
ホームページ管理システム 松江市ホームページCMS 松江市のホームページの作成や管理をしています
自治体業務システム 松江市の各種業務システム 松江市では以下の業務システムをRubyで開発しました。
  • 高額介護合算補完システム
  • 公共施設予約システム しまね電子申請サービス(県と県内市町村との共同利用)の一部
  • 児童クラブ使用料システム
  • 幼稚園保育料システム
空き店舗紹介システム 松江空店舗・空床紹介システム 松江市の中心街の空き店舗を地図上で探すことができます
ホームページ管理システム 松江開府400年祭 松江開府400年祭に関する情報を発信しています
ホームページ管理システム 島根県CMS 島根県のホームページの作成や管理をしています
自治体業務システム 島根県業務統合基盤(iOFW)業務アプリケーション 島根県は業務統合基盤(iOFW)上の12業務システムをRubyで開発しました

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